COMIT 北九州コミットの会

ee-club(北九州にAACとATを広める会)の活動について

北九州市立八幡西特別支援学校 本田誠三

1 はじめに

 ee-clubは、肢体不自由養護学校(現在は特別支援学校)の教員を中心に、平成17年4月に発足しました。現在では教員だけでなく、障害を持つ方に関わりのある、様々な方々が参加しています。 私たちは、障害があっても主体的にコミュニケーションし、選択・決定できる社会を実現することをめざしています。 そのために、障害者とのコミュニケーション技法であるAAC(Augmentative&AlternativeCommunication:拡大代替コミュニケーション)と、支援技術であるAT(Assistive Technology)の考え方と技術の普及・啓発を中心に、以下のような活動を行っています。

2 構成メンバー

 北九州市内特別支援学校教員(肢体不自由・知的)、小中学校教員、北九州市立療育センター職員(PT、OT、リハビリ工学士等)、福祉用具プラザ北九州、障害を持つお子さんをお持ちの保護者、障害を持つ方と関わりを持つ一般の方

3 会費等

・会員…年会費2000円(月例会参加費無料、また年度末には、年間の活動をまとめた冊子を無料配布予定)
・月例会のみの参加費…500円/1回
・メーリングリストは希望により無料で参加できます。

4 連携先

北九州市内特別支援学校、北九州工業高等専門学校(ロボコンサークル「あばうた~ず」他)、九州工業大学大学院(生命体工学研究科生体機能専攻 ヒューマンメカトロニクス講座)、福祉用具プラザ北九州、北九州市立総合療育センター他

5 活動内容

・子どもの主体的な「活動」「参加」を支援する技術や考え方の普及啓発
・AAC(拡大代替コミュニケーション)とAT(支援技術:アシスティブテクノロジー)の普及啓発
・上記に関わる情報収集と、教員、保護者、一般への情報提供
・個別のニーズに対応した、教材教具・支援機器の製作支援及び開発


<月例会>
・内容
・北九州特別支援学校、八幡西特別支援学校等を拠点に、毎回テーマを決めて月に1回程度開催。
①市販のオモチャや機器の改造(外部スイッチ取り付けなど)
②PC操作支援ソフト・ハード利用講習会(パワーポイントを使った教材作成、インテリキー、HeartyLadder等)
③支援機器、教材の作成会(各種スイッチ、タイムエイド、ラッチ&タイマー、タスクウォッチ等)
④事例発表、情報交換
⑤事例相談会(ニーズに応じたスイッチやソフトウェア、機器の紹介や試用)
⑥支援機器の活用や購入に関する情報提供

月例会の様子

<普及啓発活動>
①年1回の「ee-clubフォーラム」(講演会、機器展示、ワークショップ等)
②Webサイトの運営(http://eeclub.news.coocan.jp/xoops/)
③メーリングリスト(情報提供、情報交換)
④西日本国際福祉機器展展示 (一般向け啓発活動)
⑤市内特別支援学校校内研修会支援(教材製作講習会企画運営、講師等)

普及活動の様子

<支援機器・教材開発>
・北九州工業高等専門学校との連携により、「EG-AssiT」と「おしゃべり秤」を開発しました。ここでは「EG-AssiT」の開発についてご紹介します。
「EG-AssiT」(時間認知支援装置)…タイムエイド機能とラッチ&タイマー機能を持つ機器
【開発の流れ】
①機器の基本仕様決定…ee-club例会及びメーリングリストでアイディアを集約
②試作…北九州高専で、プログラム開発及び回路・基盤・ケース等設計→プロトタイプ製作
③ee-club例会にて、プロトタイプを元に意見交換→昀終的な仕様決定
④第1次製作会開催(約40台)→北九州高専にて
⑤プログラム修正
⑥拡大表示装置(教室や体育館でもよく見える大きさに表示する装置)試作、試用
⑦第2次製作(製品化:約40台)→北九州高専で製作、福祉用具プラザ北九州で 販売
⑧第3次製作(製品化:約50台)→MSテクノに委託製作、販売決定。22年1月販売 開始
・その他「おしゃべり秤」(測定結果「正解」「足りない」「多い」等を音声とシンボルで伝えてくれる支援機器)も開発しました。
現在市内の特別支援学校や地域活動センター等で試用評価中です。

6 お問い合わせ先(会員登録申込や例会・イベント等のお問い合せ)

事務局 〒824-0057 行橋市宮の杜62-7(本田誠三)
ee-club(北九州にAACとATを広める会)
事務局 TEL・FAX:0930-23-9591
e-mail:koko_charlie@yahoo.co.jp